マウリッツハイス美術館展

オランダ・フランドル絵画の至宝

東京都美術館リニューアルオープン記念

《真珠の耳飾りの少女》3度目の来日

真珠の耳飾りの少女のイラスト

 西洋絵画ファンであれば誰もが一度は実物を見てみたいと考えるであろう作品が来年、日本にやってきます。

 そう、フェルメールの《真珠の耳飾りの少女》です。

 日本で最初に出来た公立美術館(1926年開館)である東京都美術館が2010年から行っていた改修を終え、来年6月30日にリニューアルオープンを迎えます。その最初の企画展として『マウリッツハイス美術館展』を開催。展覧会の目玉作品の一つとして《真珠の耳飾りの少女》が三たび来日することになったわけです。

 前2回を見逃したという方は、今回はぜひお見逃しなく。

 さて、オランダのハーグにある王立のマウリッツハイス美術館は、所蔵作品こそおよそ800点と少ないものの、17世紀オランダ・フランドル絵画の名作を数多く所蔵していることでよく知られている美術館です。

 日本では、過去にも2度ほどマウリッツハイス美術館に関連した展覧会は開催されているものの、今回はまるで東京都美術館と交替するかのようにマウリッツハイス美術館が大規模な増改築工事に入るため、50点もの名作が一挙に来日するということです。

 記者発表がずいぶん早く行われたので(少々早過ぎという気もしますが…)少し詳しくこの展覧会についてまとめておきます。

今回の「マウリッツハイス美術館展」の見どころ

レンブラントのイラスト

 最初に書いたように今回の目玉筆頭は《真珠の耳飾りの少女》ですが、もう一つレンブラント最晩年の《自画像》も忘れるわけにはいきません。レンブラントは画家としての活躍は申し分ありませんでしたが、私生活では数多くの不幸に見舞われました。そのためこの自画像を見ると晩年の画家の悲しさ、寂しさを描いたものと考えたくなります。

 しかしマウリッツハイツ美術館長エミリー・ゴーデンガー氏によると、レンブラントに関する研究が進んだいまは、この絵は「人生を知りつくした自身の力強い精神を描き出したもの」と考えられているということです。

 館長曰く、それは展示された作品の目の奥を見れば納得できるはず、ということです。

 さて、実際にどう感じるか。そんなことを考えながら鑑賞するのも楽しいかもしれません。

 そのほか、伸びやかな筆遣いによる個性溢れる肖像画を数多く残したフランス・ハルス、オランダ絵画黄金時代のもっとも重要な風景画家ライスダール、フランドル絵画の巨匠ルーベンス、花や森、動物などを色彩豊かに描いたフランドル画家ヤン・ブリューゲルなど、見どころは満載です。

さらに展覧会を楽しむための裏見どころ

 さて、ここから先は私的見解満載の裏見どころです。

 まず、一つ目は大混雑が予想される「マウリッツハイス美術館」で《真珠の耳飾りの少女》をはじめ、サイズの小さい展示作品をどう見せるか、という点です。

 展覧会に出かけて一番残念なことは、あまりの混雑のために作品自体をじっくり見ることができないことです。ひどい時には作品保護のために、小さな作品でも数メートル離れたところからしか見ることができなかったりもします。

 東京都美術館は2年もかけて大改修を行ったのですから、その点の工夫もぬかりなく講じてあると信じたいものです。なにしろレンブラントの自画像の目の奥にあるものをしっかりと見極めなくてはならないのですから……。

せっかくの名画、じっくりと見たいものです

 そして二つ目は、フェルメールの《ディアナとニンフたち》の真贋についてです。実はこの絵をフェルメールの作品ではないとしている専門家もおり、はっきりとした結論はいまだに出ていません。おそらく今回の展覧会ではその点に触れられることはないでしょうが、果たして本物かどうか、鑑定するつもりで鑑賞してみるのも面白いかもしれません(もっとも混雑でそんなにゆっくり眺められない可能性が大ですが……)。

 最後に作品数の少なさをどうカバーするかです。今回マウリッツハイス美術館からやってくるのは50点ということです。絵画の展覧会では展示数が100点を超えるものも珍しくありません。

 名画が数多くあるとしても、混雑でさんざん待たされたあげく、入場したと思ったら人の流れに乗ってあっという間に出口、というのではがっかりです。改修後初めての展覧会ですからそのようなことにはならないと思いますが……。とびきりの名画をどのように見せてくれるのか、その点も楽しみたいところです。

2011年11月17日(木)NPO法人公共情報センター 福地敏治

いま「物語屋」で販売しているマウリッツハイス美術館所蔵作品(複製画)

フェルメール作、真珠の耳飾りの少女の画像
フェルメール《真珠の耳飾りの少女》
マウリッツハイス美術館所蔵

フェルメール作の絵画のなかで日本では最もよく知られている作品。実在の人物を描いた肖像画ではなく、不特定の人物の胸あたりから上を描いたトローニーと呼ばれる作品とされていますが、自分の娘の一人をモデルにしたという説もあります。

漆黒の背景に鮮やかな色彩の衣装、美しい少女の顔、みずみずしい唇、そして輝く真珠の耳飾りというさまざまな要素が絶妙のバランスで描き込まれている魅力的な作品です。

複製画販売の物語屋トップページはこちらです。

複製画の商品ページはこちらです。

フェルメール作、デルフトの眺望の画像
フェルメール《デルフトの眺望》
マウリッツハイス美術館所蔵

わずか2点しかないフェルメールの風景画の1点。生涯暮らしたデルフトの港と街の様子を描いたもの。

19世紀半ば頃、人々からその存在を忘れ去られていたフェルメールは、この作品を絶賛した美術評論家の論文によって再評価されるようになります。

またフランスの小説家マルセル・プルーストは、この絵を「世界でもっとも美しい絵」と評し、その代表作『失われた時を求めて』の中にこの絵を登場させています。

生涯を過ごしたデルフトの街に対するフェルメールの愛着を強く感じさせる作品です。

複製画販売の物語屋トップページはこちらです。

複製画の商品ページはこちらです。

レンブラント作、テュルプ博士の解剖学講座の画像
レンブラント《テュルプ博士の解剖学講義》
マウリッツハイス美術館所蔵

オランダ絵画の巨匠レンブラントは集団肖像画を得意としましたが、その最初の傑作が本作品。

アムステルダム外科組合主任解剖官ニコラス・テュルプ博士の公開解剖学講義の様子を描いたもの。当時アムステルダムに居を移したばかりだったレンブラントはテュルプ博士ら数人から依頼を受けこの集団肖像画を描き、高まりつつあった名声を不動のものとします。

後の傑作《夜警》にもつながるレンブラントの創意溢れる作品です。

複製画販売の物語屋トップページはこちらです。

複製画の商品ページはこちらです。

レンブラント作、スザンナの水浴の画像
レンブラント《スザンナの水浴》
マウリッツハイス美術館所蔵

『旧約聖書続編 ダニエル書補遺 スザンナ』を描いた宗教画。

裁判官という地位にある二人の長老が共謀して美しく貞淑な人妻スザンナを襲うが未遂に終わります。長老たちは自分たちの保身のためにスザンナを死罪にしてしまおうと画策しますが、神の命を受けたダニエルによってスザンナは救われ、長老二人は滅びるという話。

この物語を描いた絵画の多くは、裸体のスザンナと醜い長老二人をセットで描いていますが、レンブラントは裸体のスザンナが不安そうに振り返った姿だけで表現していることが特徴的です。

複製画販売の物語屋トップページはこちらです。

複製画の商品ページはこちらです。

ライスダール作、漂白場のあるハールレムの風景の画像
ライスダール《漂白場のあるハールレムの風景》
マウリッツハイス美術館所蔵

ライスダール(ロイスダール)はオランダ絵画黄金期においてもっとも評価された風景画家です。

本作品はライスダールが生まれ育ったオランダ中部の街ハールレムを描いたもの。広い空と美しい雲、地上にはその雲によってできた美しい光と陰のコントラストが描かれています。

遠景には今でもオランダと聞くと思い浮かぶ風車の姿がいくつも描き込まれた美しい作品です。

複製画販売の物語屋トップページはこちらです。

複製画の商品ページはこちらです。